こどもごころ

 母と、2歳違いの弟が楽しそうに 台所でおしゃべりしている後姿を見て、寂しかった。
もう大人になってからのことだ。
母は 子供の頃から、弟をべたべた かわいがっていた。
私も 弟のためならなんでもしてあげたいと思うほど 弟が大好きで かわいいと思っていたから、母の気持ちは わかる部分もあったのだが。
 

 私は、母とそりが合わない叔母に 体格やら性格など似ていたらしく
「あんたは、○○ちゃんに そっくり!」と 母から言われた時は、
私は母に嫌われているんだと思ったものだ。
 夜 親戚の家に行った帰り道 母に 甘えたくて、腕を組もうとしたら、
「重たい!」と手を払われた。
その後、その場所を通ると、その時のことを思い出してしまい、悲しかった。
母には母の苦しみがあって、その時は、子供だった私の思いを受け止められるような精神状態ではなかったのだろうと思えるようになったのは、大人になってからだった。
幸い 父は私に愛情をかけてくれたし、祖母はどこへ行くにも私を連れて行くほど かわいがってくれたので、それほど(?)ひねくれないで まともな大人になれたと思っている。

 祖母達に対する愚痴を娘の私に いつも吐き出す母。
祖母に連れられて、叔母達の家に行くと 、祖母と叔母が話しているのだが
私が近づくと ピタッと話を止める事があった。

 自分の子供達には そんな悲しい思いは決してさせたくない、
私が新しく作る家庭では、夫も 夫の家族をも 大切にしよう、
子供達 それぞれに 同じように愛情をそそいでいこうと固く固く 思ってきた。
 

 上の子たち3人は、年齢差が少なく 末っ子は、第3子の次男より8歳も下。
誰でも 当然のように末っ子のことが 一番 かわいいでしょう!
と言うのだけれど、返答に困る。
末っ子が赤ちゃんのころ 小学生だった上の子達も、かわいくてたまらなかったし、
今でも 思いは同じなのだ。


 長女が1歳5ヶ月の時、長男が誕生した。
親の関心が、すべて 弟にいってしまうと感じて寂しい思いをさせてはいけないと
随分 気を使ったものだった。
長男に オッパイをあげている姿を見せないようにしようしたり 
長女がお昼寝から目覚めて甘えてくると 長男が飲んでいたオッパイをプチッと離し 
抱っこしてあげたっけ。
長女と長男は、昔の私と弟の姿に思えてしまったのだ。
それは 長男にとっては かわいそうなことだったのかもしれないと少し思う。


 長男が2歳1ヶ月の時、次男が産まれ、長男は中間子となった。
まんなかの子は しっかりしてるように見えて 実は ひがみっぽい。。。と自分がそうだから思う。
2歳の夏、長女と次男を 夫の実家に預けて、週1の親子水泳教室に入った。
この時間は お母さんは君だけのものよ〜とばかりに、べったり甘えさせてあげた。
その後 長男は 水泳を幼小中高専と続け、今は特技になっている。

 次男 三男は、上の子たちが遊びに出かけてしまい、家にひとりということも多かったし
それほど 気を使わなくても、自然に 愛情は伝わっていったと思う。


 子供達は たとえ 大人になっても、せめて 親からは 
いつも いつも 愛されていると感じていたいのだ。
それがあるから、自立もできるのだと思う。
また、両親が、そして その両親が祖父母達と仲良くしている姿を見て、
人間関係を気持ちよく作ることが 幸せにつながっていくことも 学んでいく。
おおげさに言えば これは 世界平和の第一歩♪
一番近くにいる家族を愛せないで、どうして他の隣人を愛せるだろうか。
                
                                          (2003 11.29)
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