4人で考えた弔辞


 今年の1月、義父が他界した。夫は2人兄弟で、弟は独身なので、孫は4人しかいない。そこで弔辞は、4人で考え、長男が読むことになった。
 通夜の日、遅くに帰宅すると「俺の部屋にみんな集合!」のかけ声を合図に、狭い上に雑然とした長男の部屋に、ぞろぞろと消えていった。
 
 上の3人は年が近いので、一緒に遊んだり、けんかしたりしながら育ってきたが、3男は、長女とはひとまわりも年齢差がある。
 その3男も混じって4人そろって何かをするなんて、めったにない。どんな話をしているのだろう?弔辞ははたしてできるのだろうか?私としては興味津々だったが、疲れていたのでさっさと寝てしまった。

 
 次の朝聞いた娘の話によれば、昔話に花が咲きなかなかまとまらず、最後は長男が明け方までかけ、書いたのだそうだ。   
 そうしてできた弔辞を、葬儀の時初めて聞くこととなった。


 「一生懸命看病した両親を誇りに思う。僕からも、おじいちゃんの代わりに、お礼を言っとくね。」なんて言ってくれて、驚くとともに嬉しく思ったものだ。
 最後の3ヶ月は、私達夫婦と弟が中心になり、孫達も加わっての、24時間の看病が続いた。

 息をひきとったのは、長男が付き添っていた夜中のことだった。
 連絡を受け、急いで駆けつけたのだが間に合わず、たったひとりで最期を看取った長男が、目を真っ赤にしていた。
                2002. 5.10
 
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