ヤ行

随筆集「夕波帖」  小川国夫著

 隣の市 藤枝のあの通り沿いの木塀がある歴史を感じさせる家に住み、息子や娘の高校の大先輩。焼津もたまに 登場する。クリスチャンでもある・・・となると勝手に身近に感じ 新刊が出れば すぐ読みたくなる。藤枝東のサッカーの応援団として サッカー談義も面白い。      (2007. 7)
 
「幽恋舟」 諸田玲子著

 時代小説の中に 気鬱 乱心の女性が 登場するところが 印象的。
けなげ
な ”たけ”の積極性が なければ、進展は ありえなかったかもしれない恋を 現代女性 諸田さんが 描いている。30歳もの年の差があるのにねぇ・・ふぅ
                         (2004. 9)
「雪のひとひら」 ポール・ギャリコ著(矢川澄子訳)

 美しい日本語が ひらひら はらはら さらさら 流れるように
優しく 書きつづられている。
雪のひとひらの一生は、私達 人のものと同じ。
家族や友達が そばにいてくれるだけで 心がほんわか暖かくなる。
大変な時があっても 喜び合える時もいっぱい。
生まれてきて 良かったねと思わず 自分に言いたくなる。 (2003. 11)

 
「ユングの心理学」 秋山さと子著

 ”子どもはおとなになるための予備軍であり 老人はおとなの役目を果たした後の廃物であるという考えから あらゆる問題がおきている”ユングは、この事実を見つめ続け、目先のおとなたちに警鐘を鳴らし続けた人・・と筆者
(2006. 4)
「ユンボギの日記」 李潤福著(塚本勲訳)
 
 ユンボギは小学4年生。お母さんは 子供達を置いて 出て行ってしまう。お父さんは、障害のため 働けない。弟妹の面倒を見ながら、食べる為に ガム売り 靴磨き ものもらいをする。こういう子は、どの国にも この時代 多くいたのかもしれないが、思いを日記に書く子は、少なかっただろう。
どんな薄情な母でも、母を慕い、雨もりするような家でも 家がいいのだなぁと目頭が熱くなる。                (2003. 11)
    「ようこそ 抗加齢倶楽部へ」  水上 治著

 いつまでも冴えた頭脳を・人間関係が大切・自然の中で過ごそう・ベジタリアンは抗加齢に有利か・薬に頼るな・沖縄から学ぶ・120歳まで生きる・養生訓から学ぶ 他
                                        (2014)

 
「世に棲む日日」 司馬遼太郎著

 ここでは、吉田松陰が旅をし 勉強をし 考えたことが描かれている。
師匠である玉木文之進が、講義中 松陰が顔をかいたので 死ぬほど殴ったという。
”痒みをかくというのは、私情の満足であり
 諸悪の元である”(抜粋)と。
どんな場合でも、自分一個のことを考えないのが 習慣のようになっていたというから 驚き。恐れから 解放されていたからこそ つきすすんでいけたのか・・? (2005. 7)
「よろずや平四郎活人剣」 上下   藤沢周平著

 ”よろずもめごと仲裁屋”の看板をかかげる 神名平四郎。といっても お金は食べていけるほどしかとらない。勘当息子の連れ戻しやら、大金に関わるさまざまなもめごとなど、刀を持っていても 人を殺めることなく解決していく様子が小気味良い。どうにもならず土壇場に追い込まれ苦悩する人たちを助けるこんな人が今の世にも いてくれたら、自殺者や事件は減るだろうな。声を出して笑ってしまうようなユーモアもある小説だ。
                    (2007. 5)