中性になるの?!


  「女でなくなるんだよね」夫が言った。
「女性として これから熟していくのよ」となんとか言い返したものの、
内心は動揺していた。

 メスを求める狼のような男性の視線を(古い言い方だよね)
全く感じなくなって久しい。
娘と並んで歩いていると、若い人は勿論同年代の男たちまで視線が娘のほうにいく。
華やかに初々しく咲く花に眼がいくのは当然で、嬉しいことでもあるのだが、
それとは別に寂しさもないわけではなかった。

 
 はっきりそんなふうに言われるとむっとする。
なりふりかまわず、子供を育て 夫が健康で気持ちよく働けるよう気づかい 自分のおしゃれのことなど、「にのつぎ さんのつぎ」にしていた間に時は流れ、その間着々と中性に変わってきたってこと!?
そんなのってあり?

 数年前、同い年の友人がため息まじりに言っていた。
「もう若くない、これからどんどん年とっていくんだと思うとやたらと寂しくて・・・。
こうしていていいのかなあと思っちゃうのよ。かといって 不倫はできないしねえ」と。

 ほんとに、そうなんです。
「わかる。わかるよお。」
何回もそのせりふを繰り返した。
同い年というのは、共感しあえるものがある。
 
 思春期の子供たちも心と体の変化に戸惑い荒れ狂うときなのだが、
更年期の女性も似たような大変さがある。
思春期が上り坂で、日がさんさんと照る夏を迎える前の春だとしたら、
こちらは下り坂で、ふぶきの日もある冷たい冬の前の秋ってわけだ。
美しく紅葉した葉もやがて落ち、残るは枯れ枝?


 思春期の子供達ほど荒れ狂うわけにはいかないが、心と体の変化に どう向きあっていけばいいのか、辛い思いをしている人も多いのではないだろうか?
 
 私も、それが人の道なのだから仕方ないと思いはするが、静かにやり過ごせないものかと思ったり、立ち向かってやる!なんて思ったりやっぱり女心は揺れている。
                 2002  5.17
  
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