オグ、マンディノ

・「世界の宗教 どの教えが優れているか」
           
シャフィック、ケシャウジー

・「十二番目の天使」オグ、マンディノ

・「もの、食う人々」辺見 庸  

 3冊の本を息子が送ってくれた。
5大宗教について、小説風に書いた本が「世界の宗教 どの教えが優れているか」である。

自宅にあった「宗教がわかる事典」が面白くて、仏教学者が書いたキリスト教と仏教の比較の本を読みたくて、息子にちょっと聞いたところ、もっと判りやすいものを、とのことで送ってくれたのが、「世界の宗教 どの教えが優れているか」シャフィック、ケシャウジー、である。他の2冊は気をきかせて、余分に送ってくれた本である。

 「十二番目の天使」オグ、マンディノは私が“世界の宗教を読んでいるときに妻が、夢中になって読んでいた。読み出したら止まらないようで、夜中まで一気によんだとのことだった。「とにかく素晴らしい内容だから早く読めばーーー」と、催促すらするほど面白かったという。

先に読んでいる本があったので、あまり気がすすまなかったが並行して読み始めた。読みやすくて親しみやすい、そう表現できる。平易な文章でスッーと理解でき、悲しみとともに暖かさがにじみだしてくる。

 若い成功者と人生の悲しみ、少年野球と真摯な態度でそれを支える人々、ティモシーノーブルと言う名の少年の純粋さ、必死さ。透明な心の描写、善意と貧しさ。そこに描かれている悲しみの中には、美しささえ感ずる。人間っていいものだ、どんなに短い人生でも生きるに値する人生。辛いけど幸せだったんだ。脇役は脇役なりに、それなりに人生の意味が与えられているんだ。いや、人生に脇役なんて全くないんだ。たんに誰に光を当ててみているか、だけの違いなんだ。ちょうど、ティモシーと言う少年に光をあて12番目の天使という主役になったように。

 オグ、マンディノは、今から90年ほど前に生まれた米国人とある。実業家で、作家。その著作は米国では大変多くの人々に愛され、読まれたというが、日本ではあまり知られていない作家のように感じられた。オグ、マンディノの底流にあるのは、プロテスタントの非常に真摯な生き方と、アメリカンドリームが明るく未来を映し出す人間の豊かさと、善意がいっぱいに詰まった、よきアメリカの社会が、希望の虹のようにあるように思えてならない。アメリカという国の明るい、輝かしい光が人間に心からの幸せを約束するような、暖かな時代の物語かも知れない。
一生懸命に生きる大切さ、明るく生きる勇気、心をつうじあい助けあうことの人間の豊かさ、爽やかさが詰まっていた。

 競争と、物質だけを追い求めることが人間の幸せかのように突き進む今日の社会。宇宙まで手にいれた人間。富と名声が勝利者の象徴と当たり前のように思う現代人。人間は一体何処へ行くのだろう。天使はきえたままの時代となったのだろうか。

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